コワーキングスペース・レンタルオフィス

CREARTH(クリアース)奈良・大阪の空間・店舗デザイン会社 ⁄ 施工事例 ⁄ コワーキングスペース・レンタルオフィス

施工日:2021年7月 施工地域:奈良県橿原市

昭和の住宅をフレキシブルオフィスへ

昭和の空気が残る連棟風の3階建て住宅(築36年)を、近年市場が拡大しているフレキシブルオフィスに。時代の趨勢に即したリノベーションです。
一棟まるごとお任せでご依頼くださったのは、WEB集客・HP制作会社代表N様です。N様は賃貸で自社オフィスの移転先をお探し中、駅近でこちらの中古物件に出合い、コワーキングスペースとレンタルオフィスを備えた複合拠点へと計画を膨らませて、購入に踏み切られました。
古くなった畳、襖、綿壁に囲まれ、構想すること半年。非常に限られた予算で、どこまで振り切れるか。アイディアでの闘いが詰まっています。

働く意欲が湧きたつデザイン【コワーキングスペース】

コンクリート土間の車庫が、跡形もなく様変わりしました。
モルタルの塗り壁に組み合わせたサブウェイタイルが、照明でさらに艶やかに、大人かっこいい色気を放っています。
床は、土間をそのまま残して、塗装で仕上げています。無造作に重なり合うカーキ色がニュアンスに富んでいます。
二種類のテーブルを空間に合わせて造作しました。杉板のロングテーブルは、PC作業に最適かつ空間に無駄のないサイズで、カーキの土間と風合いが一体となしています。ミーティング用テーブルは珍しいモルタル製。まるで壁から生え出たような統一感です。ジャストフィットの造作家具が、空間を格上げしています。

特殊塗装で「ボロかっこいい」世界へ【階段】

踏むたびにギイッと音を立てる年季の入った古い木の階段は、エイジング塗装で、ヴィンテージモルタル調の“かっこいい古さ”に変換しました。特殊塗装の技で、「ボロ」から「ボロかっこいい」世界へ!

部屋ごとに雰囲気を大きく変えた【レンタルオフィス】

女性入居者を想定した201号室(写真)は白を基調とした爽やかな雰囲気に。フレンチヘリンボーンのアクセントクロスは、賑やかな多色使いでも、くすんだトーンが、ひねりのあるおしゃれな印象。301号室は、壁面を白×ネイビーのツートーン塗装で知的な雰囲気にまとめました。

和洋の枠組みを超えた、独自の世界感【お施主様オフィス】

CREARTHが目指したのは、和洋の枠組みを超えたニュートラルな空間。「和室」「洋室」のカテゴライズや、和洋折衷という概念が色褪せて感じる、オリジナリティの高い一室がこちら。
通常、和室から洋室へのリフォームでは、まず露出する柱と梁を造作工事で隠し、面を平滑にします。柱と梁を見せた真壁(しんかべ)のまま、クロス張りで費用を抑える方法も一般的ですが、元の居室の名残りで和モダンに行き着きやすく、好みのスタイルから外れてしまうこともあります。
今回予算の都合で純和風の押し入れ、真壁はそのまま残し、意匠で勝負しました。綿壁は、ざらりとした手触りと鈍い光をたたえるモルタル壁、一部は白レンガデザインのモルタル造形壁に。柱と梁は、表に残したことが功を奏し、黒の塗装によってモルタルを引き締める重要な役割を担っています。新築では決して出せない時間の深み。元あるものを活かし、転じさせる、リノベーションならではの醍醐味です。

異彩を放つ、インダストリアルな【外観】

マットブラックの金属サイディングとアメリカンフェンスが目を引く外観。周辺の景観とのギャップに、遠くからでもリノベーションの軌跡がはっきりと見てとれます。

延べ床面積88.37平米
1階 コワーキングスペース
2階 キッチン・トイレ/レンタルオフィス
3階 お施主様オフィス/レンタルオフィス

お客様の声

「えっ、あの和室が?!ボロボロだった階段が!?想像以上の変わり様に驚きました!」とN様。
「要望を出すか最初は迷ったんです。私も建築学科卒で、以前は住宅の仕事に携わっていましたので、何となく自分がいいと感じるもの、イヤなものは先に伝えておこうかと。しかし、感覚的な好みは、部分的に主張すれば全体がチグハグになる。自身の仕事(WEB制作)においてもそれは常々感じるところでしたので、スパッと何も言わないでおこう、出来上がりを楽しみにしよう、そう決めて、引き渡しまで一切現場にも行きませんでした。すべて任せた方がいいものができるはずという確信がありました」。

―大きな買い物です。『見てのお楽しみ』に不安はなかったですか?
「要所要所でこまめに連絡いただいていたのが安心材料になっていました。コンセントの位置、分電盤のことなど、自分では気づかないところも、事細かく訊ねてくれていたので、使い勝手がいいですね。配慮が行き届いているのを感じます。不満や後悔ですか?ないですよ。全体を見て100点、いや、120点の満足です」。

―委ねていただき、ありがとうございます。働く意欲が湧くデザイン、いかがですか?
「自分では選ばない色・素材使いが、結果的によかった。内装がいかに大事かと思い知らされました。余計な色がなく、視覚から雑念が入りにくい。集中できる環境で、仕事がはかどるようになりました。仕事中に音楽をかけて楽しむようにもなりましたし、『空間が人をつくる』ということですね」。

―N様ご自身もお仕事柄、各地でコワーキングスペースをご利用とのこと。オーナー様としていかがですか?
「外で気軽に仕事できる場所は一気に増えましたし、今後もまだ増えていくでしょう。だからこそ、よくあるデザインだと埋もれてしまう。とんがった、個性のある空間がいいと、角野さんに全部委ねることにしました。一部屋ごとに全く違うデザインで、そしてそのどれもが働きやすく、おしゃれ。角野さんのデザインは女性にもニーズがありますね。201号はオープン前の内覧で、コワーキングスペースは募集開始直後にすぐご利用者様が決まりました」。

―N様もとより、レンタルオフィスご入居様様にもお気に召していただき、とても光栄に思います。施工中は各専門職人がそれぞれアイディアを駆使し、お互いの仕事をリスペクトする豊かな時間が流れていました。こちらの場所が今後多くの方で賑わい、皆様がそれぞれに刺激を受けて、お仕事がより実りあるものになりますように。このたびのご用命、ありがとうございました。

 

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